初音ミクがもたらした新たな楽曲認知プロセス
もう随分前からmuzieとかnextmusicといったオリジナル楽曲の投稿サイトは存在していたが、そこにうpされた楽曲がニコニコのおっくせんまんとかメルトみたいに有名になることはなかった。
もちろん、mixiとかブログといった口コミ系のメディアがなかったという理由も大きいが、(おっくせんまんは違うけれど)初音ミクに歌わせるという聴かせ方が出来るというのは、やはり大きい。
インディーズ等の無名の楽曲が聴かれない理由として大きいのは、以下の2つ。
- 歌っている人を知らない。
- 楽曲を知らない。
この2つのハードルを越えるのは結構大変。
後者については、カバーという方法で歌い手が認知されるプロセスとしては有効だが、前者については、特に作曲家にとってはどうにもならない課題だった。
良い楽曲が出来たからって、有名な人に歌ってもらえるワケでもないし・・・。
その状況下において出てきたのが初音ミク。
まさか初音ミクが有名な歌い手としてのポジションを獲得するとは予想外だったが、そのおかげで誰でもソフトを買ってくればそこそこ有名な人に歌ってもらえる
→初音ミクということで聴いてくれる人達が一定数いる
→楽曲が純粋に評価される
→評価が高ければ「歌ってみた」の人達が歌ってくれる
→さらに多くの人に聴かれる・・・
と、まさにオリジナル楽曲が聴かれるためのエコシステムの根幹を初音ミクが担うことになろうとは!
今、初音ミクオリジナルと称してうpされている楽曲の多くが、実は昔muzieとかnextmusicに他の人の声でうpしたけれど殆ど聴かれなかった楽曲だったりするので、そういう意味では過去のコンテンツの有効活用?がなされて、結果としてはよかったのではないかな、と・・・。